Twitterの#futenmaタグは激論が飛び交うタグで、わたしも時折参加させてもらっている(笑)のだけれども、最近、知れば知るほど普天間問題とか抑止力とかがわからなくなってきた。
資料39 再編実施のための日米のロードマップ(仮訳)
普天間基地が辺野古地区へ移設することを条件に、約8000名の要員及び約9000名のその家族がグアムに移住してくれることになっている、という報道を見て「ああ、結構なことだ。それだけ沖縄の負担が減るのなら辺野古に基地を作るのも仕方が無いなあ。」と思っていたのだが、実は約8000名の要員は普天間からではなく、キャンプ・ハンセンというところから転出するそうな。
「普天間基地」移設問題の本質について
「移転を予定されている部隊:第3海兵師団 (ⅢMEF=The 3rd Maritime Expeditionary Force)約8000名の要員及び約9000名のその家族(主としてキャンプ・ハンセン)」
じゃ、別に普天間の代替えが決まろうが決まるまいが、さっさと移転してくれればいいと思うのだが、なぜか代替基地の提供がリンクされてしまっていて、辺野古が決まらないと約8000名は動けない、という。
どーゆー、理屈でリンクしなきゃならんのか?わしにはさっぱりわからんよ・・・状態です。
(ほとんどヤクザの因縁のような・・・。)
海兵隊の「抑止力」もそう。鳩山さんが思わず口走ってしまった、知れば知るほどにわかった「抑止力」なんだけど、こっちは知れば知るほどにわからなくなってきた。
中国の軍人さんが、「基地が沖縄本島から中国に近いところに来たら脅威だー!」って言っているのが「相手が怖がっている」=「抑止力」の証拠、っていう意見があるんだけど、
中国人民解放軍軍事科学院の江新鳳上級大佐が警戒する沖縄米海兵隊の抑止力
(追記:この「週刊オブイエクト」は軍事の具体的な話が満載で、おもしろいし、私も時々見させてもらってます。核兵器が小型化し、運搬手段が発達したため沖縄に核を置く必要が無くなった、というのも教えてもらいました。
金子秀敏氏が「それ(核兵器)が沖縄に隠されてる。鳩山首相が抑止力とした正体はそれだ」とトンデモ陰謀論 )
だけど、守ってくれる他の空軍やら海軍もなしに、下地島に海兵隊の基地だけ単独で突出させて置くなんていうのは、ありえない見解なので、つまりそれはこの中国の軍人さんにあんまり見る目がなかった、ということではないの?と思ってしまう。
あと「斬首作戦」というのがあって、これは中国が台湾侵攻するのに、おおっぴらにやるとアメリカと大戦争になってしまうので、特殊部隊を派遣して要人を抑えてしまい、親中政権を樹立して中国への帰属を宣言してしまう、というものらしい。
アメリカ軍当局もそういう事態を想定しているらしいのだが、
沖縄海兵隊の戦闘部隊、米「移転困難」 (2005年6月30日 読売新聞)
「中台有事のシナリオとして、中国軍が特殊部隊だけを派遣して台湾の政権中枢を制圧し、親中政権を樹立して台湾を支配下に収めることを想定。親中政権が台湾全土を完全に掌握するまでの数日間に、在沖縄海兵隊を台湾に急派し、中国による支配の既成事実化を防ぐ必要があるとしている。」
これって、でもどういうタイミングで海兵隊を出すつもりなんだろうねえ?特殊部隊が出ずに台湾国内の親中派が決起した、っていうことになったら「斬首作戦」じゃなくて台湾国内のクーデターになっちゃうけど、それで海兵隊が出て入ったら単なる侵略じゃん?
まあ、アメリカは昔から中南米でそういうことをやってきたんだろうけど、中国さまが相手にいるんだから、ちょっとそれは考えにくい。逆に、海兵隊が出動なんかしたら、即、中国に全面攻撃の大義名分を与えてしまうのではないか?と思うのだが・・・。
あと、軍事関係もバカにせずに本を読むようになったのだけれども、ものの本を読むと、96年の台湾海峡危機の時は中国軍は「演習」を理由に海軍・空軍を台湾付近に展開、対応するアメリカは「台湾関係法」にもとづいて空母2隻を派遣して事態がおさまった、らしい。
「中国の戦争」に日本は絶対巻き込まれる (単行本) 平松 茂雄 (著)
その後中国は空母が出てこれないように、一生懸命潜水艦やなんやらで西太平洋の調査を行っていて、いざという時に空母を足止めしようとしているらしい。これって、結局、抑止力の正体は空母とそれに続く空・海軍とそのうしろにある核兵器のことだって、証明しているようにおもうのだが・・・。
ほんとうに、いろいろ知れば知るほど、わからなくなる。(笑)
2010年6月6日日曜日
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