2010年4月1日木曜日

理系エリートがオウムにひっかかった理由

この間妻に聞かれたんですが、オウムの幹部って理系エリートが多かったですよね。
「あんな賢いはずの人達がなんでひっかかったの?」と聞かれてちょっと考えてしまいました。

引っかかる人には、2つのパターンがあるように思います。

ひとつには単なる「教養の不足」があるのではないかと思います。

ずっと前に、薬学卒の方(大学院出だったと思いますが。)と話をしていて、私が「そういう予定調和的なのはどうもねえ。」と言うと、「予定調和って何?」と聞き返されたことがあります。

「エーッ、知らないの?」「」うん、知らない。」「・・・・」

で、仕方が無いのでとりあえず話題を切り替えました。

一人の例でものを言うなよ!といわれそうですが、理系エリートな人が多い会社に長年いると、理系エリートの知識の「偏り」が結構目につきました。数学は100点だったのでしょう。実験の鬼だったのかもしれません。しかし、なんか宗教とか哲学とかについての教養がやっぱり不足しているように思えました。
「三位一体」とか言っても絶対わからないと思います。(分かる人はクリスチャンかキリスト教に興味があって勉強している人でしょう。)

要するに、知識的な免疫の問題だと思います。

キリスト教とか仏教とか、宗教についての基礎的な知識があれば、少なくとも「あれはヤバイ」と思うんじゃないでしょうか?引き込まれて洗脳されて、というのは次の段階ですし、ヤバイと思ったらまず近づかないですね。

余談ですが、新興宗教なんかの、世界観が「アレ」なのは、伝統宗教(例えば仏教)の教義を勝手にアレンジして独自の世界観を創り出し、その上に日本独自の先祖供養やら祖先崇拝やらぶち込んでパッケージ化して、「おれんとこのパッケージだけが真理だ!」ってやってますよね。(あ、気に触った方、ごめんなさい。)
「そんな世界観、どの経典に書いてあるんだよー。」と言っても聞く耳持ちゃあしません。


もうひとつは、神秘思想おたく。

ものすごい興味があって、いろんな本を読んでいて瞑想の方法や宗教の行法に詳しく、瞑想道場やワークショップに行ったりして、経験もある。
そういう人がオウムの出家主義に引かれた、というのはあると思います。
ある方に聞いた話では、オウムの修行体系は結構よくできていたそうです。そういう修行でいろんな効果が出た人が(それは一般的にヨガや瞑想の効果なんですが)、オウムの修行法のおかげ、と勘違いしてはまってしまった、というのはあると思います。


無知もおたくも両方が危険、というところでしょうか。(平凡な結論・・・。)

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