障害児学童保育所でボランティアをはじめて約一ヶ月。
だんだん、実情や個々の子供の特徴などがわかってきました。
お迎えにいったり、お出かけをしたり、子どもたちはたいがいの場合はみんなよろこんで来てくれるし、外出先でもそれぞれに自分なりの楽しみ方を持っていて、それなりに過ごしているのがわかりました。
面白いことに室内でも子供によって、自分の居場所というのがだいたい決まっていて、Aちゃんは部屋の奥の隅、B君は洗面所の近くの床、等々、固定した居場所が落ち着くようです。
ただ、困るのが問題行動。ものを壊したり暴力を振るったりすること。
やっぱり小学生から高校生の知的障害のある子を預かっているので、トラブルはつきものです。
お弁当が気に入らないのか、弁当箱を投げ出して中身を床にばらまいてしまったり、他の子の持っているおもちゃを取り上げたり(よく観察していると、自分が遊びたいのではなく、どうも人の持っているものが欲しくて取り上げているようでした。)、他の子がCDを聞いているのを、プレーヤーを止めに行ったり(これも嫌がらせが目的のように見えました)、TVの上に座ったり(壊れるのでやめて下さい。(汗))、いろいろです。
注意してやめさせている(あまりにもひどい場合は、大声で叱りつけたりします)のですが、時によってはパニックを起こしてしまい、自傷行為をしたり、指導員や他の子に暴行(なぐり、蹴り、かみつき)をする場合もあります。
子供への暴力は指導員が体を張ってやめさせていますが、指導員自身が殴られたり噛まれたりはけっこうあります。噛み付きはイタイですよ。私もこの間一度やられましたが、大きい子にやられて傷跡が残っている人もいます。指導員のほうが虐待されていますね。(涙)安い給料で来てもらっているのに、申し訳なく思います。
保育所の室内で、しかも指導員相手である場合はまだいいのですが、これが外出先で一般の人相手だとシャレになりません。実際に、道路や電車の車内でやってしまった場合もあります。
軽い場合はその場で相手に謝り倒してなんとかゆるしてもらっていますが、例えばお年寄りに蹴りを入れたり、公園で石をなげてそれが人にあたったり、あるいはコンビニでものを持ったまま黙って出ていったり(本人は万引きとかいう意識は全くない)した場合は、ただではすみません。
指導員がいっしょのときではなく、親と出かけているときにそういうことになってしまい、通報されて警察沙汰になったことも何度か聞いています。
警察もひどい場合やたび重なる場合はそれなりの対応をせざるを得ないようです。特に中学生、高校生の体の大きな男の子がやると、もう放っておけることではなくなります。
「しつけ」ということがおよそ不可能な子もいます。が、あまりにひどい問題行動は、小さい時から叩いてでもとにかくやめさせることが大事だと思います。親や学校の教師、指導員がとにかく「ひどい問題行動は許さない、すぐにしかって止めさせる」ことが必要だと思います。一貫してやってはいけないことを覚えさせ、問題行動を少しずつでもなくしていくことが大事だと思います。
私も、何度か子供の間に割って入って暴力行為をやめさせたり、道で暴れだしたのを取り抑えて連れていったりしました。結構な体力仕事です。
こういうことを言うのは、子供の将来を心配しているからです。問題行動のあまりにひどい子は、結局、専門の施設か刑務所くらいしか行くところがなくなってしまいます。
累犯障害者 (新潮文庫) (文庫) 山本 譲司 (著)
によれば、受刑者の何割かが知的障害者であり、軽犯罪(窃盗、暴力事件など)で刑務所の出入を繰り返しているそうです。本人に悪いことをしている、という意識が無い場合が多いでしょうから、繰り返すのは当然だと思います。
専門の施設にしても、結局は「閉じ込め」ですのであまり望ましいことではありません。できれば地域のグループホームなどに住んで、作業所に通い、余暇はガイドヘルパーなどと一緒に外出して、地域で暮らしていくのが障害者本人にとって一番いいことだと思います。そのためには、問題行動は極力なくさなければならない。
親がやりたい放題させて問題行動を放置していると、最終的には専門の施設か刑務所に子供をやることになってしまいます。
「なくせ、問題行動!」がいまの私のボランティアとしてのスローガンです。
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